狭小地に実現させた快適な二世帯住宅 K&K-HOUSE

Emi M Emi M
K&K-HOUSE, M4建築設計室 M4建築設計室 Kitchen
Loading admin actions …

二世帯住宅は通常の住宅での同居に比べ親と子の世帯がそれぞれに独立した空間を持っているので、適度な距離を保ちつつ生活の中の様々なシーンで互いに協力し合える住宅です。子世代の新たな子育てや親世代の介護などにおいても二世帯住宅に住むメリットは大きいでしょう。しかし二世帯が同じ敷地に住むことになるため二倍の敷地が必要になるのではないか?狭小地では不可能ではないか?とお考えの読者の皆様に紹介したいのがM4建築設計室が建てたこちらの二世帯住宅です。

厳しい条件の敷地

敷地面積は35坪弱で極端な狭小敷地ではありませんが建ぺい率の規制が40%(通常60%)となっており、実質23坪の敷地に建てるのと同じ状況。 さらに壁面を隣地から1m以上離さなければならないこと、 前面道路と宅地面との高低差が2.5mあり費用のかかる地下工事が必要など厳しい条件が重なっています。

室内を広く見せるテクニック

狭小地において圧迫感のない開放的な室内空間にするには光をたくさん取り込むこと、明度の高い色をベースにすること、シンプルであることなどが必要です。そこで二階にある子世帯のリビングダイニングは南側を全面出窓とし採光と眺望を確保。出窓のガラスはハーフミラーなのでカーテンやブラインドを閉めなくてもプライバシーが確保でき、それは同時に採光の確保にもつながります。しかも出窓は建ぺい率に算入されないため最大限(四カ所)に利用されています。

明るい色でまとめられた空間

室内仕上は天井と壁だけでなく扉や家具なども全てシナ合板で作製し白色の水性塗料を薄く塗って仕上げることで、空間全体がまとまりのあるシンプルで明るい部屋となりました。 また床板もホワイトワックスで木の生の感じを消すことで、素材は違っても全体的に統一感のあるニュートラルな室内となりました。上部にはロフトを設置してエクストラスペースに。

​開放的なキッチン

北側にあるキッチンは上部の吹き抜けから注ぐ光と大きく設けられた窓から見える側隣地の雑木林が気持ちがいいスペースです。コンロ前は強化ガラスのフードで覆われており対面でも油はねを気にせず調理できる上、視界も遮りません。換気扇も下引きにすることで吹き抜けの開放感をそのまま生かすことができ、上方にも前方にも抜けがある開放的なキッチンとなっています。

階段室で空間を仕切る

一階が親世帯、二階が子世帯となっており二世帯住宅ですが玄関はひとつです。しかし階段を上がった先に中空ポリカーボネイドで造った3連引きの蓋が設置されており、さらに階段室の扉を閉めれば空間を完全に仕切ることができるのでそれぞれに独立した空間として住まうことができます。中空ポリカーボネイドの蓋は光を通すので階下が暗くならず、保温効果も期待できます。

あらゆるデッドスペースを収納に

こちらの階段下は全て収納になっており靴から大きな生活用品まで収納可能。リビングや寝室も壁面収納にすることで新たに家具を置く必要がないので部屋の広さをキープできます。こちらの住宅ではどうしてもできてしまうデッドスペースも収納に利用されており、空間を無駄なく使い切ることが狭小地でも十分な室内空間を確保するテクニックと言えます。

【二世帯住宅については、こちらの記事でも紹介しています】

二世帯住宅も住まいのかたちは様々。完全同居・部分共用・完全分離型のメリット・デメリットまとめ     

完全分離型の二世帯住宅を成功させるためのポイントまとめ     

▶homifyで建築家を探してみませんか?無料で使える募集ページで見つけましょう!◀       

募集ページはこちら

Need help with your home project?
Get in touch!

Highlights from our magazine