木造家屋ならではの6つのメリット

Takashi Sasaki Takashi Sasaki
Maison ossature bois, Carole Guyon architecte Carole Guyon architecte Houses
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日本では古くから木材を使って建物を建ててきました。現在でも、コンクリート造や鉄骨造など様々な造り方が開発されながらも、未だにほとんどの住宅が木造で建てられています。そこで今回は、木造家屋が持つメリットについて紹介したいと思います。何となくで木造家屋を選ぶのではなく、しっかりとメリットや特徴を理解してそれをうまく生かした住宅づくりをしていきましょう!

リーズナブルな建築コスト

木造家屋の大きなメリットとして、建築コストが安いことがあげられます。その理由には、他の造りでは断熱性や吸湿性の性能が低く断熱材などのコストがよりかかってしまうこと、また木造は鉄骨造などに比べて建物自体が軽く、基礎の打ち方あるいは杭などの地盤改良が必要な場合にも、比較的リーズナブルに行えるということがあります。   さらに、鉄のような大きな価格変動がなく比較的価格が安定していることも1つの強みとなっています。

高い断熱性と調質性

木は鉄やコンクリートと比べると熱を伝えにくい素材で、建物全体に高い断熱性をもたらしてくれます。つまり、暑い夏は外の熱気から室内を守り、寒い冬は室内の暖かい空気を外へ逃がしません。また、木は吸湿と放湿する機能を持っているため、空気中が乾燥していると水分を放出し、湿気が多いと水分を吸収するので、室内の湿度の自然調節を行ってくれます。さらに、こちらのHAN環境・建築設計事務所が手掛けた木造住宅のように、夏の日射の遮断や風通しなどの工夫を加えることにより、エアコンに頼らない「冬暖かく夏涼しい家」を実現することができます。

写真:吉田誠

耐火性

万が一自宅が火事になったとしても、ある程度の太さのある木材であれば、表面は焼け焦げても中身はなかなか燃えないので、建物が崩れ落ちるまで十分な避難の時間があります。鉄の場合、火災の熱にさらされると5分ほどで急激に強度を失いますが、木材では15分が経っても元々の60%の強度を保っているという実験結果もあります。それだけ木造家屋は崩れ落ちるまでの時間が長いということです。もちろん、鉄骨造でも耐火被覆を行えば問題ありませんが、それはコストがかかる一因でもあります。

持続可能な素材

木の伐採につながる木造家屋は環境に良くないというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、実はその逆で森林の循環サイクルを助けているのです。木は樹齢を重ねると二酸化炭素の吸収力が弱まるので、それを伐採し、新たに植えて、二酸化炭素の吸収が活発な若い木を育てていくという森全体の循環が大切になってきます。また建築を解体した際も、鉄骨造やコンクリート造の部材は再利用ができない廃棄物となりますが、木造家屋の場合は解体しても再度建築材料として使えるサステナブルな素材でもあります。

自由な増改築が可能

木造家屋であれば、間取りを変えたり増築をすることも比較的楽に行えます。家族が増えて新たに部屋が必要な時のリノベーションや、子どもが成長して両親だけで住むことになった時の平屋への減築など、家族構成やライフスタイルの変化に合わせて柔軟に建物を変えていけるのは、木造家屋の大きなメリットです。

癒し効果

木造家屋の最大のメリットと言ってもいい癒し効果。それはもうすでにみなさん体感していることだと思います。肌触りはもちろんのこと、視覚的にも木の温もりを感じずにはいられません。こちらのキリコ設計事務所が設計を手掛けた住宅のように、木で囲まれた空間から周囲の海や川や森を眺めるような、自然との一体感を感じられる住まいとすることができるのも木造家屋ならではの効果です。

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