完成してからの驚きや、まさか、という感動を生み出すことがリノベーションの魅力です。新築よりも制限が多く、現場では悩むこともありますが、その制限を生かしてユニークな発想に転換できるのもリノベーションならではの体験と言えます。どんどん進化する建築技術によって、建物の価値は建築年数で換算するものではなく、質や環境も含めて検討されるものになるでしょう。アーキグラフデザインが手がけた今回のプロジェクトは、以前はオフィスとして使われていた物件のリノベーションです。殺風景な印象だった空間が、和モダンインテリアの素敵な空間へと大変身しました。
外壁はブラックカラーの板貼りを採用し、全く違う色になったことで新鮮さを感じます。必要に応じてサッシも入れ替えをし、外観はがらりと印象が変わりました。以前の外観の形はそのままに、まるで新築のようなフレッシュさのあるモダンな外観へと変身しています。
内部はがらりと印象が変わり、温かみのある和モダンインテリアの室内空間へ生まれ変わりました。木製のフローリングを始め、造作収納もたっぷりと設けられ使い勝手も抜群です。照明の演出にひと工夫され、間接照明の心地よい雰囲気のあるLDKになりました。以前の寂しげな印象の影はなく、くつろぎの空間が広がります。
ここに採用されている照明は、すべて間接的な効果を得られるもので統一されています。間接照明は、和の空間で自然の光を演出するように使われてきたことから、和モダンインテリアには欠かすことのできない演出です。リラックス効果があり、メリハリのある光のグラデーションが空間を美しく見せてくれます。ダイニングの照明は北欧デザインのものですが、和モダンインテリアと北欧デザインはとても相性が良く、上質な空間へとランクアップさせてくれるでしょう。
以前の階段は、オフィスならではのグレーの床と白い内装でした。しかし手すりや窓枠は建具などと同じ色を使われており、全体的にシンプルにもかかわらず、どこかまとまりのない空間でした。
階段スペースには造作の棚が設けられ、空間を有効活用しながらユニークに使うことができるスペースへ変身しました。階段に腰掛けながら好きな本を読んだり、棚そのものがディスプレイスペースとしても機能します。また、段差を生かして間接照明を仕込み、足元が照らされるためとても上り下りしやすい階段になりました。夜間の昇降でも、直接的な照明ではないのでまぶしさを感じることなく安全に移動できます。階段そのものがインテリア照明のようになることで、家の中にユニークなアクセントを生み出すことに成功しています。
【リノベーションについては、こちらの記事でも紹介しています】
※ 新築vsリノベーション。比較することで見えてくるそれぞれの良さ
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